「人生100年時代」の到来に向けて、いつまで働くかを自分で決める時代が来ています。 この「人生100年時代」はリンダ・グラットン、アンドリュー・スコット両氏が著作『LIFE SHIFT』(日本版:東洋経済新報社)で主張したことで広く知られるようになった考え方です。人が100年を健康に生きる時代が来ると、人生のモデルは大きく変容する、すなわち従来の「教育→仕事→リタイア」という3つの一方通行のライフステージから、個人の状況に応じてそれらのステージを行ったり来たりするようになるというものです。 アーリーリタイアは、日本語で早期退職をさす言葉です。いわゆる「定年」するタイミングと考えられる60代を待たずにバリバリと働くことをやめ、より自分らしい生き方を始めることをさします。50代はもちろん、30代や40代といった若い世代でもアーリーリタイアを望む人は増えているようです。 アーリーリタイアの最大の魅力は、若くまだ体力のあるうちにやってみたかったことにチャレンジできる点です。しかし、資金が十分になったときにいざアーリーリタイアしても、うまくいかないケースも多いようです。失敗しがちなパターンについて見ていきましょう。 ■ありがちな失敗その1 目的を決めずにアーリーリタイアしてしまう 医師のように社会的なステータスも高く、やりがいのある仕事に就いている人でも、「働かずに暮らしたい」と夢見ることはあるのではないでしょうか。 そう考えるうちに「アーリーリタイア」自体が目的になってしまうことがあります。具体的に「これがやりたい(からアーリーリタイアする)」と決めずに実行してしまい、「突然生じたあり余った時間をどう過ごすべきか分からない」「社会とのつながりや人間関係がなくなり、人生の張り合いがなくなる」といった状態に陥ることがあるようです。 その結果、せっかくアーリーリタイアしたのにまた仕事を再開するケースも少なくありません。原因は「何のためにアーリーリタイアするのか」という目的をきちんと整理できていないことにあります。サラリーマンの転職市場では「逃げの転職は失敗する」と言われますが、これはアーリーリタイアでも同じことと考えられます。 具体的にやりたいことは人それぞれでしょう。「世界各地を旅行したい」「海外に移住して趣味のゴルフをやりたい」「大学に戻って研究をしたい」など、アーリーリタイ
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2018.08.09 21:01
2018.08.09 03:09